2008年11月23日 (日)

夜行バスに揺られて 

先日来られたAさんご夫妻、はるばる四国から夜行バスで来られました。

とても人の良い純朴なお二人。結婚して10年になりますが、赤ちゃんが授かりません。几帳面な正確の方でしょう。これまでの検査データー、エコーの写真、基礎体温表(BBT)をそろえて持参してくださいました。

本格的な治療を始めて3年、今は不妊クリニックに通われています。クリニックでは一般的な排卵誘発剤と排卵促進剤の注射で様子を見ているようです。家族性の疾患もあり、多嚢胞性卵巣もあります。何とかして家族性の糖尿病を進行させず、早い時期に妊娠に持っていけたらとお2人を見て思っていました。

周期療法に加え、運動、食事、日常的な決まりなどをお話し、少しでも妊娠し易い身体つくりを提案させていただきました。

遠くから来てくださったお二人の思いが叶いますように!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月23日 (土)

基礎体温表がガタガタ  

最近、基礎体温表(BBT)が犬の歯のような(犬歯状)上下の激しい状態の方が多く見られます。

0さん(39歳)の基礎体温表(BBT)は低温期も高温期もなく激しく上下しています。36度以下から急に36,6度に上がったと思うと、急に36,3度に下降、いったいどうしたの?と聞きたくなる表です。しかもこの波状の激しい中、AIH(人工授精)、IVF(体外受精)を実施してきて、さらに続けようとされているのです。この状況下の中ではいずれも成功しません。ホルモン(E2とP)のバランスが崩れているからです。

このように基礎体温表(BBT)が上下にガタガタの場合は、視床下部からのホルモン分泌がうまく行ってないことがあります。プロラクチン値が高い、あるいはFSHが高いなど検査やホルモン剤が必要な場合があります。

漢方的には感情の起伏をコントロールすることが大切になりますし、<補腎薬>をきちんと処方することが重要になります。0さんはいまホルモン剤をお休みして気分を和らげながら、補腎、活血、養血、疏肝、平肝のお薬を服用して高温期が安定してきました。

もう少し低温期が安定してきたら、自然妊娠も可能でしょう。楽しみです!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月21日 (木)

基礎体温表が一直線

基礎体温表(BBT)が2相性にならず低い数値で安定している方がいます。いわゆる無排卵の基礎体温です。

若い人で10代、20代の場合は生殖器官の未発達、発育不良に見られます。また、過激なダイエットにより無排卵になることもあります。30代~40代では、不妊治療のホルモン剤の過剰摂取の影響で卵巣が悲鳴を上げて無排卵状態になることがあります。

若い人の無排卵は、視床下部や脳下垂体の働きが悪くて卵巣の機能が働かなくなってしまうケースがあります。元々初潮が無く、ホルモン剤をつかって人工的に月経周期を作って来た人もいます。自力では排卵、月経が来ないのです。

Mさん(28歳)も初潮がなく、高校時代からホルモン剤で生理をおこしていました。28歳で結婚するまで自力の排卵は無く、いつもホルモンで周期を作っていました。結婚して赤ちゃんを望むようになり、ホルモン剤で卵胞を育て排卵させようとしても、卵が見当たりません。卵胞が育たないのです。医師からも「赤ちゃんは望めない」と言われ、悲嘆しお母さんに相談して当店を訪れてくれました。

まだ、20代。諦めるのはまだ早いです。Mさんには「初潮が無いことは、先天的な生殖の能力が不足している」ことをお話し、時間がかかることを了解してもらい、「35歳までには授精可能な卵を作っていきましょう」と話しました。このままでは早発閉経です。

放っておくわけには行きません。漢方薬で補腎、補血、活血しながら、今治療中です。体つくりの期間と位置づけ、ジムに通い、趣味を生かすことを提案して、実行してもらっています。時間がかかりますが、きっと良い道が開けると思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月11日 (月)

基礎体温が全体に低い

基礎体温表が全体に低いケースもよく見られます。低温期が36度以下、高温期が36,5度に到達しない、いわゆる低体温です。基礎体温表(BBT)の35度台を上下し、下段に書ききれない方もいます。

Aさん、34歳は基礎体温表の体温表示欄をご自分で書き換え、34度から36度の範囲に記入してこられました。見ますと低温期は34,7度くらい35度には行きません。高温期は高くて36度まで。随分低いです。

この体温ではあまりにも低すぎて卵もすくすくと育ってくれません。冷たいところで小さくなっているかわいそうな卵をイメージします。凍りついた卵巣・子宮かもしれません。やはりホカホカの温かいところで卵の成長を見守りたいですね。

子供の頃、山の植樹に参加したことがあります。北海道の山奥です。春、雪解けの頃に山焼きをします。枯れ木や草を燃やしますが、土の中はまだ雪が残っています。土の表面が焼かれ、ゆきが解けて程よい加減の時に、唐松の苗木を植林するのです。夏にはしっかり養分を吸って根着くのですが、冷えている方の子宮はいつも雪が残っている冷たい環境で発芽もままならないのではと想像しています。

卵胞期は、やはり36,2~3度の体温が必要で、高温期は36、7度程度は欲しいですね。しっかし成長した卵胞はしっかりした黄体を作ってくれます。充分な女性ホルモンと充分な黄体ホルモンこそ妊娠しやすい身体になるのです。

漢方薬では<補腎陽>のお薬が中心になりますが、エネルギーを与える<補気剤>も当然必要になります。Aさんは漢方薬を服用して6ヶ月。今月の基礎体温表(BBT)は体温が戻り、36度から37度の枠の中に綺麗に納まりました。きっとホルモンバランスもよくなってきたことでしょう。卵の成長が楽しみになりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月 4日 (月)

基礎体温が全体に高い 

基礎体温が全般に高いケースは良く見られます。低温期が36,7度近く。高温期は37,2~3度の高さになり、体温表(BBT)を開いて思わず「わぁ~高い!」と声が出てしまいます。

昨日初めて来られたTさん37歳、Sさん43歳も体温が高く、基礎体温表(BBT)の上1/3に綺麗に治まっています。つまり低温期36,7度以上、高温期37、3度と体温表の下部2/3は空欄になっています。「体温が高すぎますね」 「これでは質の良い卵は出来ませんね」とお話しすると 「何故わかるのですか?」と驚かれます。

お2人ともホルモン剤を使って誘発していますし、高温期には黄体ホルモン剤が投与されしっかり服用されています。当店には、「最近、良い卵が出来ないのです」、「卵ができても空砲です」、「授精しても分割が途中で止まってしまうのです」、「質の良い卵がほしいのです」という目的をもってこられます。

一般に基礎体温表(BBT)が全体に高いのはあまり良い体調とはいえません。特に卵胞を育てる時期に体温が高いと卵の質を落とします。卵が成長するのには適温がありますし良い環境が必要です。ホルモン剤を長期に渡り使用していくと高くなる傾向があります。黄体ホルモンを使うと体温が高くなり次周期の月経開始が高いところから始まることになります。漢方薬で体温を下げて、適温の中で卵胞が育つよう体調を整えて行かなければなりません。

T さんもSさんにも、周期療法の処方をしました。きっと6ヵ月頃には綺麗な2相性の基礎体温表(BBT)になり、卵胞の成長も良くなることでしょう。楽しみです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年7月23日 (水)

奇跡を再び!

以前書いた<52歳の胚移植>のTさん、祈るような気持ちでしたが判定結果は陰性でした。でも、Tさんは 「奇跡でした。今まで何回かIVFをしてきましたが一番きれいでした。この年で、自然で採卵でき綺麗な分割ができ、移植できたことは奇跡です」 「これにめげずにまた頑張ります!」と明るく話してくれました。

また質の良い卵を作ろうと周期療法で体質改善を始めました。本当に前向きなTさんには私も励まされます。このブログを読まれた方がどんなにTさんに刺激を受け、励まされ、勇気をもたれたことでしょう!

海外在住の方もこのブログ読まれ、「51歳ですが卵を作りたいのです」 「高齢ですが(49歳)今からでも間に合うでしょうか?」 など多くの方からお問い合わせがありました。皆さん頑張って挑戦されています。

一人でも多くの方に喜んでもらえるよう、妊娠しやすい母体作りを周期療法を用いて実践していこうと思っています。

52歳のTさんばかりではなく、51歳のFさんも、Iさんも、Mさんも、Yさんも体調を整えて漢方周期療法で身体つくりをしていきましょう。きっと、第2、第3の奇跡が起きることを信じて!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年6月19日 (木)

52歳の胚移植

Uさんは52歳、漢方薬を服用してから2ヶ月が経過しました。遅い結婚でしたが「出来るものなら赤ちゃんを授かりやい」とクリニックに通い始めたのが3年前。

若い頃卵巣嚢腫をOPE、小児リュウマチを患い、高校の時は無月經を経験してきました。現在は子宮筋腫(3mm)があります。今まで人工授精5回、IVF(体外受精)5回をされていますが妊娠にまで至りません。だんだん良い卵が出来なくなってきたので、「何とか授精できる質の良い卵を作ってください」と相談にこられました。

早速<周期療法>を始めました。IVF-ETをされますので、とにかく質の良い卵ができるよう、<補腎剤>と<補血・養血剤>を中心に漢方薬を組み立て、服用してもらいました。

そしてやっと出来ました。自然周期で排卵誘発剤を使わずに良い卵が出来たのです。採卵も首尾よくでき、授精もでき、分割もスムースに行き、綺麗な4分割の胚を移植する事が出来たのです。胚移植を報告してくれたUさんのお顔が紅潮していました。聞く私もいささか興奮気味に聞いていました。それではなんとしても「着床してほしい!」と、<周期療法>で胚移植による高温期の漢方薬をお勧めしました。着床しやすいようにと4種類の漢方薬を判定まで服用してもらうよう話しました。もう祈るような気持ちです。

「52歳で授精可能な卵ができる」素晴らしい事です。「卵が出来にくい」 「質の良い卵がほしい」 このような方が多いのではないでしょうか? 

同じ悩みを持っている方、高齢で赤ちゃんを望まれている方への福音となるでしょう!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月24日 (土)

子宮内膜が厚くならない!

中山先生の講義の続きです。

ARTでどんなに医師の技量がよくても、どんなにエンブリオロジスト(胚培養士)の技量がよくても、個人の妊娠力が無ければ妊娠成立にならないということです。このことは私達も常日頃口をすっぱくして申し上げていることなのです。

つまり、妊娠しやすい母体・父体作りこそがベースになるのです。色々あの手この手を使っても、肝心な卵子の成長が悪かったり、着床しようとした子宮内膜が薄かったり、受け入れる側の体制が出来ないことが多いのです。卵子が授精して胚盤胞にまで分割し、良い条件であるにもかかわらず、着床するためのベットが用意されていないことがよくあります。その時は次周期に着床用のベットが用意されてから胚移植をするケースがよくあります。患者様もその時は「子宮内膜を厚くする漢方薬をください」と所望してきます。

子宮内膜の薄い人にホルモン剤をいくら投与しても子宮内膜は厚くなってくれないのです。薄い人にホルモン剤を投与すればするほど厚くならない現象があるそうです。何故なのでしょうか?たくさんのホルモン剤でお薬のレセプターが減っていくらしいです。

子宮内膜が7mmあれば着床可能と話されました。子宮内膜が6mmの方が運動と漢方薬で10mmになり妊娠したとの報告、さらに内膜6mmの方は漢方薬と鍼灸で8mmに厚くなり妊娠されたことも報告されました。

当店では子宮内膜が4mmから5mmの方が漢方薬を服用して妊娠され、無事出産されています。また子宮内膜が薄く、?移植が出来ず漢方薬を服用して子宮内膜を厚くしてから(6mm→10mm)胚移植をされ妊娠・出産されていることを見ますと、漢方薬の力にゆだねても良いのではと思います。

薄くなった子宮内膜の表面は荒れ果てた荒野のようで(札幌の東口医師のお話)とても移植しても育たない地です。

漢方薬の<冠元顆粒>や<婦宝当帰膠>、<紅サージ>の活躍で子宮内膜をホワホワベットにし着床しやすい表面にすることが大事なことです。

漢方薬で薄い子宮内膜を厚くしていきましょう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月22日 (木)

卵子ができない!

「卵子が出来にくい」、「卵子が育たない」、「誘発剤を使っても出来にくい」 「漢方薬で何とかなりませんか?」このようなお話がよく聞かれます。質の良い卵子をと言うのはみんなの願いです。

先日、私達の不妊症を専門に勉強しているグループのスクーリングが東京でありました。講師はいつも大変お世話になっている「足立病院の中山先生」にお願いして、2時間半たっぷりご講演をしていただきました。

(先生の受診を希望された患者さんにはご迷惑をおかけしました。ごめんなさい!)

内容は「生殖補助医療(ART)の有用性と限界」でした。どこまでも発展する生殖医療、テーラーメイドのIVF-ETのお話に感嘆したり、感心したり、先生の人間味溢れるお話に感動したりのご講演でした。

現代生殖医療のICSIのめったに見られない動画に驚嘆。ARTの発展はどこまで行くのか…想像も付きません。そのすばらしい医療の中でどうしても限界はあるようです。

「卵子が出来にくい」誘発剤を使っても卵が育たない、卵子が無ければ始まりません。若い人の卵巣と年齢が高い方の卵巣はやはり違いがあります。若ければたくさんの卵ができ持ち駒もたくさんありますが、年齢を重ねてくると持ち駒も少なくなり卵も元気がなくなります。

たくさんのホルモン剤を浴び、それに応えようとする卵巣。外からの刺激に一生懸命応えようとするが思うように反応できない卵巣。そんな「瀕死の卵巣」にhMGなどの刺激を与えることは「死にかけた老人に鞭打つようなもの」と話され胸打たれました。

また、よい卵子を作るには「ストレスをためない」「運動・リラックス」「生活習慣の改善」そして治療としては「漢方薬」「針灸療法」「ストレスの軽減」「運動」が大切であると話され、感銘をうけました。

「卵子ができない」 方、漢方薬では補腎養血活血が必要なのです。<婦宝当帰膠>をはじめ<杞菊地黄丸>、<参茸補血丸>など、漢方薬にはたくさんのアイテムがありますので、どんどん使って皆さんの希望にお応えしたいと思っています。

なお、詳しくは『妊娠力を高めるには』と題してメルマガにも書きましたのでご覧ください。

http://kanpou.cocolog-nifty.com/kanpou/2008/05/20080521_e8bf.html

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年5月19日 (月)

基礎体温表・BBTは?

先日不妊で相談に来られた40歳のMさん、結婚されて6年、赤ちゃんがほしいと思って不妊クリニックに通いだして3年が経過していました。

一通り検査の結果は特別な異常も無く、1年はタイミング療法で過ごされましたが、なかなか授かりません。その後ステップアップして人工授精(AIH)を8回、体外受精(IVF)を3回されたのですがうまくいきません。次第に焦る気持ちが募る一方、だんだん体調が崩れていくことに不安を抱き、相談に来られました。

最近の基礎体温表(BBT)を見ますと、この3周期の体温表は2相性にならず、坂道を上がり徐々に下降する形になっていました。3周期とも採卵、胚移植をしていますが、回を重ねるたびに採卵数も減少し、受精卵も減少しています。ランクもあまりよくありません。また、胚移植される高温期は、身体の準備が整わず低温の状況で実施され、なかなか高温になっていませんでした。

当店では、<周期療法による妊娠しやすい母体作り>を目指していますので、基礎体温表(BBT)を重視しています。低温、高温の2相性にすること、それはE2(女性ホルモン)とP(黄体ホルモン)のバランスを見ながら、不足しているところを補い、質の良い卵子とみずみずしく柔らかな子宮内膜のベットを用意し、着床しやすい状況を作っていくことで、その状況は基礎体温表(BBT)に現れてくるのです。

しかし、Mさんの基礎体温表(BBT)はとても受精卵を迎える状況ではないのです。この不妊クリニックでは、せっかくつけている基礎体温表(BBT)を全く見てくれないといわれます。Mさんが本来持っているホルモン分泌の力を見て、胚移植が適切かどうか判断するのに、基礎体温表(BBT)が良い情報源と思うのですが・・・。

Mさんには、『しばらくは体外授精で疲れた卵巣と子宮に、お休みと栄養を与えましょう』と話しました。その間に基礎体温表(BBT)がきれいな2相性を示すことと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月15日 (火)

52歳の挑戦!

「こんにちは!質の良い卵を作ってほしんですが…!」明るく店頭に入って語ってくれたのはHさん。年齢を尋ねると今年で52歳になるとか。

45歳を過ぎてからの遅いご結婚。当然始めはタイミング法で「自然に出来ればいいな~」と思っているうちに年数が過ぎたそうです。3年ぐらいしてから「急がなくては閉経してしまう」と焦りだし、不妊クリニックを受診しました。

AIH→IVFと勿論ステップアップしてもなかなか授かりません。「やはり、卵が老化してきている。ならば、漢方薬を服用して質の良い、授精可能な卵を作ろう」と意を決して相談に来られました。

Hさんの体形は中肉中背、肌のつやも良く、気持ちも若く、月経周期も28日と定期的です。医師も否定的なことは何もおっしゃらないそうです。既に針治療もされ、これからは漢方薬を服用し、現代生殖医療を続け、諦めないでやってみようとする気持ちが前面に出てとてもプラス思考です。基礎体温表(BBT)も大きな乱れはありません。

Hさんの気持ちを受けながら、私も一緒に挑戦してみようと決め、残された数少ない卵胞に栄養を与え、授精可能な卵に育ってくれることを祈って、周期療法を始めました。どのような結果になるかは誰も想像つきません。しかし、今よりは良い状態の卵になることは間違いありません。授精、分割、着床、成長…ハードルは高いですが、頑張っていきましょう!

52歳のFさんも挑戦しています。

51歳の時、胚盤胞に成長した卵を移植されました、凄いですね! 今、再挑戦で頑張っています。Fさんは医師からはマイナス的なことを言われていますが、くじけずに頑張って意思を貫いていて、本当に頭が下がります。

どのような人生の道が開かれるかはわかりませんが、お二人とも50歳を過ぎても挑戦されています。お2人ともきっと悔いのない人生を送ることでしょう。

頑張って!   Hさん、Fさん!!!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年4月11日 (金)

FSHの値が…

36歳のYさんは無月経で自力排卵はありません。初潮は12歳で、それ以来月経は順調に来ていましたが、就職を機に不順となり、不定期になってしまいました。月経は2~3ヵ月に1度で、時には1年くらい無かったときもありました。

クリニックでホルモン検査をしたところFSHの値が130もあり、カウフマン療法をしながら月経を起こしていましたが、反応が鈍くなり卵巣にはもう卵がないので「更年期になるでしょう!」といわれてしまいました。

まだ30代の若さで閉経になってはと随分落ち込みましたが、「そうだ。まだ漢方薬を試したことがない!」と思いつき、相談に来られました。

30代後半で「卵巣早衰」の診断で、漢方薬の服用を始めました。体質や性格はストレスに弱く神経質で、ホットフラッシュのようなのぼせもあります。そこでストレスを緩和し、陰を補う処方で3ヶ月間服用してもらいました。

その後、なかったオリモノも見え隠れし、基礎体温表(BBT)も動きが見え、良い状況に変化してきたことがわかります。3ヶ月も月経が来ないのはあまりよくないので婦人科受診をしてもらいました。医師が言うには「消えかかっていた卵巣が復活してきたな~!」「何かしてた?」ときかれ、うれしくて舞い上がったそうです。「今周期は黄体ホルモンを服用して月経を起こし、次周期卵の成長を見ていこう!」といわれたそうです。

今まではもう「卵巣には卵がない」といわれていただけに「次周期様子を見ましょう」といわれたことが、「とてもうれしい。光が見えてきました!」とYさんは喜んでいました。漢方薬はひたすら「卵を作る」ことを考えて処方しました。勿論FSHは20に下がってきています。卵が出来てくれれば万々歳です。そんな日も近いことでしょう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月31日 (月)

グレード1 か グレード2か?

45歳のHさん。不妊治療を始めて8年になります。

高度生殖医療(ART)を5年続けましたが、卵の発育が悪く誘発しても育ってこず、医師からは「この先…」といわれ思い切って漢方に救いを求めてこられました。

漢方を始めて3年。周期療法を続け、ようやく卵が出来始めました。20mmの立派な卵です。しかし、ご主人の体調が悪く、自然妊娠が困難な状況下でICSI(顕微授精)をすることになり、気持ちを新たにIVFに挑戦しました。何年か振りです。

Hさんは自然周期の採卵ですので、なかなか採卵のタイミングが取れず、1年に2回ぐらいしかチャンスはありません。でも、その数少ないチャンスが来ました。採卵でき無事授精もし、分割もよく胚盤胞にまで順調に進んでくれました。その胚盤胞と2年かけてストックした受精卵を戻すことになりました。ストックしてきたのは グレード1とグレード2の2個ありました。今回の新鮮胚とどちらかを戻すことになりましたが、さぁ、どちらを移植するのか、Hさんは大変悩みました。

ご主人と相談した結果Hさんが選んだのは「グレード2」の移植でした。「グレード1」を移植して万が一着床しなかったら落胆して立ち直れないかもしれない。もし、「グレード1」が残っているなら「まだグレード1が残っている」と心の支えとなって次に臨めると話してくれました。早く結果を出したいから、良いほうから使うという考えもありますが、グレードの低いほうから使って着床し、グレードの高い受精卵を残してしまい後悔された方もいました。

どっちを選択するか!難しいですね。そのような経験ありませんか?

いまHさんのおなかには着床しようとしている胚がいます。頑張れ「グレード2」ちゃん。そして新鮮胚ちゃん!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月25日 (火)

羊水検査はどうですか?

先日ご予約されて、お母様と一緒に相談にこられたTさん。

「先生おかげさまで!」とお腹をさすってのご挨拶でビックリしました。Tさんのお腹はまさしく妊婦さんのお腹なのです。4ヶ月です。

Tさん(40歳)は6ヶ月間漢方薬を服用してきました。結婚して5年。なかなか授からず不妊クリニックにも行ってました。ホルモン剤にて月経周期をつくり、排卵誘発剤を使い採卵、肧移植をしてきましたが、すべて「卵がよくない」といわれ、漢方で何とかならいかと相談にこられたのが昨年の夏でした。

漢方薬の補腎剤の<杞菊地黄丸> や<補血丸>、 気血双補の<婦宝当帰膠>などを使い周期療法をしてきました。12月にIVFをすることになり、IVFのスケジュールにあわせての漢方薬を服用してもらいました。その後気になっていましたが、その時妊娠されたようです。思いがけずにTさんの朗報に笑みがこぼれてきます。

しかし、Tさんは不安を持っていました。「羊水検査どう思いますか?」突然の難しい質問にたじろいでしまいました。「羊水検査したいのですか?」「はい。受けようか迷っているのです」なぜTさんは羊水検査を受けようと思ったのでしょうか!40歳を越えての妊娠には染色体異常が多く見られること、それを聞いただけで心配で仕方ありません。

羊水検査して異常見つかったらどうしますか?

検査が反対に危険な状態を生むやも知れません。難しい問題ですね!でも、やっと出来た赤ちゃんが不安に感じるのではなく、安心して伸びやかに成長してほしいと願っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月18日 (火)

習慣性流産を乗り越えて

かわいい訪問者です。お母さんに抱かれ8ヶ月になるH君が来てくれました。

なんとお父さんが運転して2時間かけてきてくれたのです。感激です。春の日差しがまばゆい暖かな午後、店内はとても明るいハッピームードに変わりました。しっかり周りを見ては、ここはどこ?と確認しているようです。Ysan_2

お母さんのYさん、当店ご来店時は何回も繰り返す流産に身体も心も傷つき、漢方薬に救いを求められてこられました。

当店に来てすぐ妊娠され、あっという間に流産されてしまいました。4回目の流産で、いわゆる「不育症」です。その後Yさんは体質改善のため1年間避妊していただきました。その間、周期療法(月経期、卵胞期、排卵期、高温期)で体調を整えていただきました。そしていよいよ挑戦。妊娠はしましたが問題はこれからです。最後まで、挙児をえられるまでは本当に喜べません。

妊娠中も<婦宝当帰膠> <参馬補腎丸> <衛益顆粒>などを服用してきました。毎月毎月祈るような気持ちでした。もう少しで10週目に入ろうとしたときに羊水が減り始め、血圧が上昇したため、緊急の帝王切開、無事H君を出産したのでした。

今腕に抱いている子はまぎれもなくYさんの子。なかば諦めつつもどうしても授かりたい一心で漢方薬を1年半服用しました。その子が今はスイミングに通い、わらべ唄の会にも入って、集団の中順調に育ち皆から可愛がられているようです。

健康で大きくなって、家族揃って幸せになってくださいね。Yさんおめでとう!

H君生きることは大変だけどいろいろなことに挑戦して、わんぱくな男の子育ってくださいね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月15日 (土)

双角子宮

先日ひょっこりKさんが店に来られました。なんとお子さんを連れておられます。

「あれっ? Kさんですよね。」 「そうです」 「いつ生まれたのですか?」 「半年前!」そんな会話が昔を思い起こさせてくれました。

Kさんは子宮の奇形で何回も流産を繰り返していたのです。しかし医師からは妊娠も可能といわれ、漢方薬を求めてこられました。今から3年前でした。

基礎体温は激しく上下し、周期も20日~26日と短く、非常にバラバラの体温でした。お話から「双角子宮」という子宮の奇形でした。

双角子宮の場合、軽い場合はStrassmann 手術、高度の場合はJones&Jonesu手術が行われるのが一般的ですが、Kさんは手術でなく漢方薬を選択し、来店されたのでした。

まずは月経周期を整える処方を半年間服用いただき、その後周期療法に切り替えました。子宮内膜の状況を良くするためのお薬や、35歳の高齢のため生殖能力を高めるお薬など、<婦宝当帰膠>をベースに服用してもらいました。

2年くらい周期療法を行い月経周期も整い、バラバラだった基礎体温表も2相性に整ってきた頃から、相談に来られなくなっていました。しかし、お聞きするとしっかり<婦宝当帰膠>を出産時も産後もずっと続けて服用していたとのことでした。そして、知らない間にしっかり男児を生んでおられたのには驚きました。

自然妊娠、しかも自然分娩で安産。「漢方薬のおかげです」と挨拶され感激しました。

昨年は単角子宮の方が無事出産され、また今双角子宮の方が出産し子供を抱いておられるのです。ほんとうに良かったです。漢方薬を勧めてて良かったとつくづく思うのです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年3月11日 (火)

男性不妊

Sさんのご主人は<精子先体反応陽性>による男性不妊のため 顕微受精(ICSI:イクシー)を勧められています。

精子先体反応とは精子が透明帯を通過するときに、精子の頭部からアクロシンという酵素を分泌し透明体を融解するのですが、この濃度が低いと受精が阻害され、不妊症になるというものです。Sさんのご主人は先天的にこの濃度が低いのです。そのため顕微授精(ICSI)しか方法はないということでした。

Sさんは43歳。基礎体温も2相性に整っており、IVFの準備が始まりました。年齢よりも若い卵巣機能で、刺激療法にも反応します。OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の予防をしながら、採卵~胚移植を目指しています。

そんなSさんには<シベリア霊芝>や<婦宝当帰膠>、<杞菊地黄丸>などの漢方薬でバックアップし、成功に導きたいと思っています。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

2008年2月20日 (水)

抗リン脂質抗体

久々の掲載になってしまいましたが、これから続けて行きたいと思います。

今日は妊娠は出来るがすぐ流産してしまうという<抗リン脂質抗体>の例です。

YTさん32歳、4回の流産を経験されまだわが子を抱いていません。何とか次回は無事出産できるよう、そして元気な赤ちゃんを産みたいとの願いで漢方薬を求めて来店されました。

お聞きするとほとんどが7週~9週までの早期流産です。アレルギー体質で、小さい時からアトピーで苦労されています。検査の結果、<免疫性不妊>で<抗リン脂質抗体>が陽性でした。抗リン脂質抗体は自己抗体が引き起こす血栓性疾患で、血栓症や流産・死産との関係が深いとされて注目を集めています。YTさんも4回の流産の原因がこの抗リン脂質抗体陽性のため、赤ちゃんを成長させる血管が血栓症になり、赤ちゃんに栄養が行かなくなり流産してしまうのです。

抗リン脂質抗体で流産経験の有る方は、アスピリンを基本的に使用し、ヘパリンを用いて血栓を予防していくのです。

YTさんも4回目の流産から4ヶ月経過した後の妊娠で、うれしいはずですが不安が先に頭をよぎります。もう、心配でご飯も咽を通りません。

漢方薬は、免疫系を調整しながら、赤ちゃんが丈夫に育てられるような安胎薬を服用してもらいました。しかし、7周期目より出血が始まりました。慌てて医者に行くと、「血栓がおきるより出血した方がよい」といわれ、出血の量が多いのには大変驚かされ毎日毎日心配で夜も眠れない状態が続いたのでした。今は9週目ですが出血は止まっていません。

漢方薬では「気虚・お血」として捉え、<婦宝当帰膠>、<帰脾錠>、<双料参茸丸>、免疫調整のための<衛益顆粒>を服用してもらっていましたが、大量の出血はほぼ治まり、赤ちゃんは大きく育っています。このまま大きくなって、是非挙児を得られるよう祈る気持ちです!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年12月18日 (火)

気になる肥満と不妊

肥満は排卵障害の原因になることはすでに知られていますが、一般に肥満女性に多嚢胞卵巣症候群(PCOS)が多く、月経不順や原発性・続発性不妊症のリスクを増加すると言われています。ただし、PCOSの方は必ずしも肥満ではありませんがやはり肥満が多いようです。

女性のBMI(体格指数)が35以上の夫婦は、正常値25の夫婦に比べて26%自然妊娠しにくく、BMIが40を越えると43%自然妊娠しにくいと言われています。

5年位前のこと、奥様の身長155cm、体重79kg、BMI35、ご主人は身長170cm、体重108kg、BMI37のジャンボご夫妻、Cさんが相談に来られました。

「まずは減量からスタートしましょう」とお2人に食事指導や運動療法をご指導しました。しかし、なかなか思うように減量せず困まったことを思い出します。

お2人とも3ヶ月で5kgしか減量できず、そのうちクリニックに行きだしてIVFに挑戦しだしました。もちろん基礎体温表(BBT)はガタガタ、一相性で無排卵です。その身体に排卵誘発剤や刺激療法をされていました。

治療始めてからますます肥え、基礎体温は見るも無残でした。「ホルモン治療よりまずはダイエットです!」の言葉も、 「赤ちゃんがほしい!」という想いの方が強かったのだろうと思います。5ヶ月くらいで来られなくなりました。もう少し知識があれば、先を見越したアドバイスができたのにと悔やまれます。どうされているのでしょうかCさんご夫妻。

肥満と生殖能力の関係はこれから解明されると思いますが、今流行の<メタボ>にならないためにも肥満は避けたいですね。今Cさんが来られたら、PCOS対策として「シベリア霊芝」「桂枝茯苓丸」「温胆湯」「防風通聖散」など<痰湿・お血>の改善に取り組み、肥満を解消させる方策を立てることでしょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年11月 4日 (日)

男性不妊が増えています

最近赤ちゃんがほしいとご来店されるカップルの中で、原因が男性側にあるケースが多くなりました。統計によりますと不妊のカップルの30~40%に及ぶといいます。。

今日来られたYさんご夫妻は結婚されて2年、1日も早く赤ちゃんがほしいと病院通いを始められました。30歳とお若いです。今までクリニックに通い人工授精をされましたが、良い結果に結びつかず、元気なく当店を訪れてこられました。BBTは二相性になっていますが高温期が短め、イライラがあり、いろいろ考え事もあり憂鬱な気分で、時々落ち込んでしまうといいます。お話を伺ううちに、「実は…」と話されました。

どうも、ご主人の精液検査結果が悪かったようで、誰にも話せず悩みを抱えておられたようです。ご主人の精子数は1400万、直進率は15%から25%で、「乏精子症」に分類されます。「乏精子症」になりますと、顕微鏡下での体外受精(ICSI)の対象になるのです。

お2人で悩み、できれば漢方薬で精子の数を増やしたいと来られたのです。受精しやすい精子数の最低総数は6000万/ml、運動率は50%以上無ければならないのに、Yさんのように20%程度しかない方は随分おられます。

漢方薬はその人の体質を見ていくつかの処方を決めていきます。Yさんには、身体のほてりを改善する<瀉火補腎丸>や身体を元気にする<イーパオ>などを服用してもらいました。現在まだ2ヶ月ですが体調も良くなったので、近々に精液検査をする予定です。

Yさんご夫妻の願いが叶いますよう私たちも応援したいと思っています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月25日 (木)

排卵障害 5

昨日の早発卵巣機能不全(POF)のもう1例です。

Hさんは42歳、不妊治療をはじめて6年たちました。排卵誘発剤をたくさん行ったためか、卵巣が悲鳴を上げ、働かなくなってしまいました。

「あなたの卵巣にはもう卵は有りません。これからは更年期対策をしてください」といわれ、途方にくれての来店でした。

「とりあえず2年間漢方薬を服用してください」とお願いし、長~い卵胞期を<シベリア霊芝>、<杞菊地黄丸>などで乗り切り、周期を整え月経が来るのを待ちました。その後は、周期療法を行い、<冠元顆粒>、<婦宝当帰膠> <補血丸>などを適宜使い、1年後には20mmの成熟卵胞が採卵できるようになったのです。良かったです。45歳になったHさん、自然採卵でこれからのIVF-ETに願いを託しています。

早発閉経は漢方薬で対応できそうです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月24日 (水)

排卵障害 4

排卵障害の中には早発卵巣機能不全(POF)があります。40歳未満の卵巣性無月経と定義され、血中ホルモン値ではFSH>37mlU/ml  E2<30pg/ml を示します。子宮は小さく内膜は線状で薄く、卵巣内の卵胞が枯渇している状態が多いとされ、このような状態では、治療が困難といわれています。

Kさんは33歳、結婚して1年。20歳前半は不規則ながら月経は来ていたようですが、後半からはだんだん来潮しなくなり、病院にいきホルモン剤の投与を受けていました。ホルモン剤を飲まなければ来潮しない「無月経3年」です。ホルモン検査ではFSH 106mlU/ml, E2 13pg/ml でした。卵巣の中には、卵胞が見えないというのです。「早発卵巣不全、早発閉経」と診断されていました。33歳の若いKさんには「閉経」は過酷な二文字です。「漢方で何とか閉経を免れたい!」との切なる思いで来店されました。

現代医学が治療困難といったPOF、漢方で何とか改善出来たらと思い、現在煎じ薬を用いています。さらに補腎・活血、疏肝作用のある <逍遥丸>、<杞菊地黄丸>、<冠元顆粒>などを服用してもらっています。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年10月22日 (月)

排卵障害 3

排卵障害の中で多く見られる症例は多嚢胞卵巣症候群(PCOS)があります。

PCOSは卵巣の中に多数の卵胞が存在し、神経中枢レベルの排卵障害と違い、卵巣レベルの排卵障害となります。

PCOSでは3高1低という(LH↑、アンドロゲン↑、インシュリン↑、E2↓)内分泌所見が見られます。原因は何らかの異常によりアンドロゲンの産生が過剰になり、卵胞の成熟を邪魔し、卵胞閉鎖、退縮を促すので、その結果排卵障害が起こるといいわれています。

PCOSの臨床症状は、男性化、肥満(いまは必ずしも肥満ではない)、多毛、そして高い流産率、排卵誘発により卵巣過剰刺激症候群(OHSS)になりやすいといいますから厄介です。また最近では糖尿病とのかかわりも指摘されていますので、メタボリック症候群の管理も大切になってきます。PCOSのお客様は非常に多いですね。

Zさん31歳は結婚されて4年、赤ちゃんを希望し某大学病院を受診され、ルトラール服用して月経を起こし、クロミッドを服用して排卵誘発を繰り返していました。ホルモン剤を服用しなければ月経が来ないため、ずーっとホルモン剤を服用しなければならないのかと不安になり、当店にこられたのでした。

卵巣のエコーからも小さい卵がたくさん見え、PCOSのテキストどおりネックレスサイ状にみえています。BBTは長い卵胞期が4ヶ月続いています。一相性のため周期療法は使わず<シベリア霊芝>や<婦宝当帰膠>を処方しました。2ヶ月経ちやっと排卵がありました。そこから煎じ薬を中心に周期療法を開始し、1年後自力排卵で妊娠されました。

大学病院ではなんらホルモン剤は投与されておらず、正真正銘漢方のみの自然排卵・自然妊娠の快挙でした。いまZさんはお産のために実家に帰っておられますが、元気な赤ちゃんを産むことでしょう。

PCOSの治療は月経後からのクロミッド服用で排卵を促すのですが、漢方薬は多嚢胞になりやすい体質をかえ、たくさんある卵胞の中から如何に早く主席卵胞を作るかにかかってきます。体質を変え、卵胞の成長を促す漢方薬があることはうれしいですね。 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月20日 (土)

排卵障害 2

排卵障害 2

排卵障害を起こす原因に、血中のプロラクチン上昇によって引き起こす病態があります。お客様の中にも乳汁が分泌されていたり、乳頭に白い糟のようなものが付着していたり、気づかないことがあったりします。これはプロラクチンというホルモンが乳汁分泌を促しているためです。このプロラクチンは視床下部から分泌されるドーパミンにより抑制されているのですが、ドーパミンの抑制が弱まったり、下垂体に腫瘍が出来ると血中プロラクチンが高くなり、下垂体機能を抑制し、卵胞発育を抑制して月経異常を引き起こすのです。(乳漏性無月経といいます)

40歳のSさんは結婚歴10年、5年前から赤ちゃんを望むようになりました。35歳を過ぎる頃からなんとなく「不妊かな?」と思い始めたそうです。暫く基礎体温をつけながら意識的にタイミング法を試みてましたが一向に検査紙は陽性にならず、クリニックに行ってみました。ホルモン検査でプロラクチン値が38と高値にでて、「高プロラクチン血症」と診断されました。テルロンを投与され服用しましたが、吐き気と頭痛に見舞われ、仕事にも支障を来たし中断されました。

こんなにきつい症状がでるのなら、漢方薬の方が安全かな?と思い来店されました。基礎体温は高低差が強くガタガタ波打っています。低温期も30日間で、排卵までが長くかかっています。典型的な「高プロラクチン血症」です。尋ねるとブラジャーに白い糟が付着していることが多いといいます。

月経周期は40日~45日と長いのですが、きちんと来潮していますので周期療法を取り入れ、長い卵胞期を短縮しようと<炒麦芽>、<婦宝当帰膠>、<逍遥丸>などを服用してもらいました。徐々に卵胞期も縮まり基礎体温表も理想的になってきた頃、待望の妊娠がわかりました。漢方薬を服用して1年でした。

Sさんは現在元気に走り回るお子さんと育児を楽しんでいます。Sさんの症例は「高プロラクチン血証」による「排卵障害」が、炒麦芽などの周期療法で改善され挙児を得られたのですが、このようなケースは非常に多く見られます。プロラクチンが高くなくても「潜在性高プロラクチン血症」が見られることがありますし、またドグマチールや胃薬でも発症することがありますので、気をつけなければなりませんね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月17日 (水)

排卵障害 1

先日行われた不妊カウンセリング養成講座の続きです。

「排卵障害」と題し弘前大学の水沼教授が講演されました。当店にも「排卵障害」で悩まれている方が結構多く見られますので、大変興味を持って聞きました。

排卵を含む卵巣機能は、間脳(視床下部)~脳下垂体~卵巣系といわゆる性腺軸の機構によって調節されています。私たちも「排卵障害」を訴えてこられるお客様には、細かくホルモン数値を伺い、中枢(視床下部、脳下垂体)のレベルなのか、卵巣レベルなのかを判断していきますが、詳しい生理・病理のメカニズムを理解していなければ「重症の排卵障害」への対応が難しくなります。現代医学で難治性といわれると漢方薬でも難しいことが多いのですが、漢方の理論を駆使して何とか治療方法の確立を考えています。

水沼教授のお話の中でも有りましたが、「視床下部からゴナドトロピン放出ホルモンが一定のリズムで分泌されていることが重要で、過度のストレス、過度の運動、ダイエット、環境変化が分泌を抑制するため、無排卵・無月経がおこる」と指摘していました。このように中枢レベルでの排卵障害・無月経は難しいですがとても大事ですね。ダイエットで無月経になった人、激しいスポーツで月経が来なくなった人、人間関係から過度のストレスをうけ無月経になった人、思い当る方はたくさんいると思います。

現代医療での治療はカウフマン療法が主流ですが、漢方薬では性腺軸に作用する補腎・活血薬、具体的には、<六味地黄丸>、<参茸補血丸>、<杞菊地黄丸>や<冠元顆粒>など症状に応じて使い分けします。

当店に来られていますOさん、Kさん、Hさん、Tさん、Iさんはこの中枢性の排卵障害・無月経ですが、時間をかけて頑張って体調を整えていきましょう!

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年10月12日 (金)

卵子提供について

先日第21回の不妊カウンセリング養成講座が東京でありました。

内容は「生殖医療の基礎知識」、「行政の取り組みの状況}、「カウンセリングの分野」、「明日の生殖医療を学ぶ」(胚培養の分野から)と多方面からの講座で充実した時間を過ごしました。

その中で、ロサンゼルスでアメリカの法律によって「卵子提供エージェンシー」を立ち上げている日本人の方が発表されていました。

実は、私のところにもご高齢のカップルが来られ「卵子の提供を受けたいのですが」と悩みを打ち明けられたことがありました。日本では合法化されてなく、どのようなすべがあるのかも知らずに何のお役にも立てず、気になっていました。つい最近も、閉経間近い方が「卵子の提供」を希望されて相談にこられたり、30代後半で両側大部分の卵巣切除で卵巣機能が著しく低下した方が、やはり「卵子提供」を望まれていたこともあり、タイムリーにお話を聞かせてもらいました。

具体的に、渡米する費用や滞在費用、治療費を含めての値段もお聞きしました。いまや、生殖医療は目覚しく進歩し、われわれの時代には考えられないことがたくさん事例としておきています。

生殖は神の手から離れ神秘の世界のベールがはがされつつあります。「自分の子がほしい!」と願う人々の思いはとても大きいものなのです! 倫理の問題、法律の問題を越えてアメリカで卵子提供を受ける日本人は3桁にも昇るそうです。

自然派の漢方をしている私にとっては、高度生殖医療(ART)、卵子提供、AID、代理母など科学の進歩についていけない、そんな気分で患者様の気持ちを汲みながら、複雑な心境で卵子提供エージェンシーの話を聞いていました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月18日 (水)

1つの区切り

「AIHを明日するんですよ。」

そう言われた30歳Oさんの脈はアップアップ状態!何かにむりやり身体を動かされているような感じを受けました。

もともとOさんは生理不順で、放っておいたら自力では3ヶ月に1回の割合で生理がくる周期です。病院での診断は多嚢胞性卵巣。いくつもの卵胞がひしめき合い、なかなか1つのものが主席卵胞になってくれず排卵を渋っている状態です。

今までは排卵促進剤により排卵する力を借り、タイミングを合わせて様子をみてきました。それを約1年間続け、3ヶ月前より排卵促進剤に加え、様々なホルモン剤を使用しての療法が加わり、タイミングを取るような治療に変わりました。

その頃からOさんの身体に明らかに変化が現れたのです。もともとぽちゃっとした体系ではあったものの、少し運動すれば戻っていたのがここ3ヶ月で約10Kgほど一気に増量し、ちっとも痩せなくなってしまったのです。

困り果てたOさんは鍼灸の力を借りて新陳代謝をあげることと、不妊の改善をしたいと治療を求めて来られました。

しかし基本的に排卵から高温期の時期は黄体ホルモンが多くなり、どちらかと言えばエネルギーを蓄え代謝が悪くなる時期に入るのです。Oさんが来院されたのはちょうど高温期前です。昨日に排卵誘発剤を投与したといわれましたので、これからはもっと痩せにくい時期に入ってしまいます。しかもその後はAIHが行われ、hcg注射が行われる予定です。

その予定から考えると代謝を上げる治療は、今回AIHがうまくいかなかった時の後に行うことになります。もしうまくいった場合は、妊娠成立し安定期になった後から自己管理により行ってもらうことになります。その時には無理やりのホルモン治療から脱出しているはずですので、以前のようにコントロールしやすい身体に戻っているはずでしょう。

今回はAIHが成功するように、卵胞の育ちを良くすることと、受精そして妊娠継続のための治療を行うことになりました。

しかし身体から発するメッセージは「もう大変!」というもの。要するにあまりにも薬を使いすぎて身体はヘトヘトになってしまっているのです。可愛そうですが、Oさんも今回の初めてのAIHを区切りとして、しばらく治療をお休みしようと考えておられましたので、今周期はもう少しだけ身体にがんばってもらうことにしました。

それから2週間後、「今のところ薬にて高温期が続いているけど、お腹の感じから明日くらいに生理が来そうです」とOさん。

脈は・・・?!

やはり頑張ってます!しかし前回と違って着床を持続しようと頑張っているようでした。もっと頑張って・・・!

Oさんは不妊治療の区切りとしてAHIをとりあえず行ってみたようですが、とりあえずではなくせっかくなので、成功してしっかり育って欲しいものです!しかしのんびり派のOさんは、「いいんですよ、今回は~!」なんて明るく微笑んでおられました。

ただそんなOさんの気持ちとは裏腹に身体は必死になって頑張っていましたので、治療する側としてはそれを応援してあげないとなりません。妊娠継続の治療を行い、明日の運命の日を待ってもらうことにしました。

もし今回駄目であったら病院での治療は全てストップするようですので、その間に今まで薬で崩してしまった身体を取り戻すためにも是非とも漢方薬の力を借りたいとOさんは考えているようでした。駄目にならなくても、今まで崩してしまった身体を労わって欲しいものです。

お腹の赤ちゃんと共に元気になって、出産も子育てもスムーズに行くように応援していきたいです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2007年7月13日 (金)

<